肉棒

【にくぼう】名詞

同義語

同品詞の類義語

剛直文芸的
肉槍文芸的
逞しい竿colloquial

類義句

同品詞の慣用的言い換え

猛り立つモノ文芸的
熱き欲望の塊文芸的

直喩変換

「Xのような」「Xみたいに」形式の直喩

鋼のような文芸的
巨木のように文芸的
熱く脈打つcolloquial

副詞的言い換え

情態副詞・形容詞の副詞的変換

激しく
狂おしく文芸的

動詞的言い換え

形容詞・副詞を動詞句に変換

貫く文芸的
打ち込むcolloquial

体言的言い換え

用言を体言に変換

熱き衝動文芸的
欲望の化身文芸的

婉曲・強調変換

ニュアンスの増減(婉曲化・強調化)

脈動する硬さ文芸的
快楽の源
情欲の化身文芸的

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中立な語を持てない学問

性行動の調査票を作る作業には、他の分野にはない工程が挟まります。尋ねたい事柄を、どの語で書くかを決める工程です。学術用語で尋ねれば、意味を取り違える回答者が一定数出ます。俗語で尋ねれば通じはしますが、回答者が身構えるか、逆に誇張が混じります。婉曲な言い換えを選べば、何を尋ねられたのかの解釈が人によってばらつきます。自己報告に頼る領域で質問文の語の格式が回答分布を動かすことは、繰り返し指摘されてきました。測るための道具が、測られる側の反応を変えてしまうわけです。

原因は調査法の未熟さではなく、日本語の側の配置にあります。同じ器官を指す語が、学術語と文学語と俗語の三つの層に分かれて併存しており、どれを選んでも発話者の立ち位置が先に決まってしまいます。解剖名を口にすれば診察室の位置に立ち、俗語を口にすれば別の場所に立つ——語を選ぶことが、内容を言う前に関係を宣言することになるという構造です。物理学が長さや質量を語るときのような、位置を持たない一語が、この領域にはどこにも用意されていません。

見出し語の後半にある「棒」を、他の複合語と並べてみると、事情はさらにはっきりします。棒読み、棒立ち、棒暗記、棒に振る、帳消しを意味する棒引き。この形態素を含む語のほとんどが、抑揚や動きや区別を欠いた一様さを咎める側に立っています。まっすぐで節がないという形の特徴が、そのまま欠点として読み替えられてきたわけです——形状の記述が、いつのまにか評価の語に化けています。ところがこの見出し語では、同じ字が反対の符号を帯びます。形状の記述は変わらないまま、評価だけが裏返るという現象が起きています。

十九世紀末から二十世紀にかけて、この分野はまず分類の学として姿を整えました。症例を集め、類型に分け、名前を与えるという手順です。用語の多くはラテン語やギリシア語からの造語で、日常語との断絶は最初から設計に組み込まれていました。断絶は精度を守るための仕掛けでしたが、同時に、分類される側の言葉を調査の外へ押し出す仕掛けでもあります。分類の枠が改訂されるたびに項目が入れ替わってきた歴史は、対象の変化というより、記述に用いる語をどこまで評価から切り離せるかという試行の記録として読めます。俗語の側には、別の厄介さがあります。この層の語は世代ごとに入れ替わりが速く、二十年前の調査票に並んでいた語が、いまの回答者には通じないということが起こります。同じ質問を長い年月にわたって繰り返し、変化を見るという設計は、語彙の寿命という条件によって最初から制約を受けています。

語源にさかのぼっても、中立な出発点は見つかりません。西洋医学の用語に採られたラテン語の名は、もともと尾を意味した語が転用されたものだと考えられています。日本語の解剖名は植物の茎を借り、俗語の側は工具の棒を借りました。どの言語も、この器官を名指すために、付属物の形をした何かを外から連れてきています。分類を仕事とする学問が、その対象について最後まで自前の語を持てなかったこと、そして借りてきた語がいずれも評価の傾きを抱えていたことは、この分野の百年をよく説明します。

文: hakadoru.ai 編集部

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