絡みつく

【からみつく】動詞

同義語

同品詞の類義語

絡み合う文芸的
もつれる
まとわりつくcolloquial

類義句

同品詞の慣用的言い換え

糸を紡ぐ文芸的
絡まり落ちる

直喩変換

「Xのような」「Xみたいに」形式の直喩

蜘蛛の巣のような
蔦が絡まるように文芸的

動詞的言い換え

形容詞・副詞を動詞句に変換

絡み取る

体言的言い換え

用言を体言に変換

絡み合い

婉曲・強調変換

ニュアンスの増減(婉曲化・強調化)

執拗に
絡繰り人形のように文芸的

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拘束した者が文にいない——蔓と禁忌の同じ形

つる植物が支柱に巻きつく向きは、種によっておおむね決まっています。フジの仲間には巻く方向が互いに逆の種があることが知られていて、同じ株を無理に逆へ巻き直しても、しばらくすると元の向きへ戻ろうとします。植物の側に意図はありません。接触した面とその反対側で細胞の伸びかたに差が出る、それだけの仕組みが、結果として螺旋を作ります。接触に応じて屈曲するこの性質は、接触屈性と呼ばれてきました。それでも観察者の目には、蔓が支柱を選び、狙って捕らえているように映ります。

「絡みつく」の主語になれるものを並べると、性質がよくそろっています。蔓、糸、髪、紐、水草、煙、そして視線。細長く、柔軟で、自分では方向を決めないもの——道具にも凶器にもなりきらない、中間の物体ばかりです。前項の「絡む」が交錯を、後項の「つく」が付着の完了を担い、二つが合わさって「もう離れない」という結果状態が確定します。「絡む」だけなら一時的な交わりで済みますが、「つく」が入った瞬間から、解くには外の力が要る事態へ変わります。

注目すべきは格の配置です。この動詞は自動詞で、絡まれる側は「に」で示されます。蔓が柵に、髪が指に、煙が袖に絡みつきます。主語は動作主のように文頭へ立ちながら、そこに置かれるのは意志を持たないものばかりです。拘束が生じているのに、拘束した者が文のどこにもいません。日本語のこの構文は、束縛の結果だけを差し出して、責任の所在を空欄のまま残します。

主語の一覧に視線が混じっているのは偶然ではありません。物理的には何も接触していないのに、日本語は視線を細長い物のように扱い、この動詞を当てます。同じ発想は「刺さる」「射る」「注ぐ」にも通じますが、ここだけは、当たった瞬間ではなくそのあとの持続が問題になります。記憶にも、噂にも、借金にも同じ言い方ができます。共通しているのは、いずれも本人の同意なしに関係のほうが続いてしまうものだという点です。解除しにくさを言う語だと整理できます。

禁忌をめぐる古典的な議論は、禁じることが対象を無力にするのではなく、逆に力を帯びさせると指摘してきました。触れてはならないとされたものは、汚れたものと聖なるものの両方になります。境界に置かれたものだけが、近づく者を引き寄せ、同時に罰する。この両義性は、意志のない主語が拘束を生むという構文と、驚くほどよく似た形をしています。誰も命じていないのに、そこへ近づけば必ず巻き取られるという構造です。

日本の民俗は、この形をそのまま道具にしてきました。藁を綯って作る注連縄は、張られた内側を神域として区切ります。触れてはならない領域を示す印が、繊維を撚り合わせて絡ませた縄でできているわけです。縄そのものは何も拘束しません。拘束されるのは、その線を越えようとした者のほうだけです。禁じられた場所の標識が縄の形をとるのは、絡めることと区切ることが同じ手の運動だからでしょう。絡みついたものも、いずれ切られるか、腐って落ちるか、絡まれた側ごと倒れるかのいずれかへ向かいます。この動詞が描写へ持ち込むのは接触の密度だけではなく——ほどけない、という時間の見通しのほうです。

文: hakadoru.ai 編集部

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