脇腹
【わきばら】名詞同義語
同品詞の類義語
類義句
同品詞の慣用的言い換え
直喩変換
「Xのような」「Xみたいに」形式の直喩
副詞的言い換え
情態副詞・形容詞の副詞的変換
動詞的言い換え
形容詞・副詞を動詞句に変換
体言的言い換え
用言を体言に変換
婉曲・強調変換
ニュアンスの増減(婉曲化・強調化)
同品詞の類義語
同品詞の慣用的言い換え
「Xのような」「Xみたいに」形式の直喩
情態副詞・形容詞の副詞的変換
形容詞・副詞を動詞句に変換
用言を体言に変換
ニュアンスの増減(婉曲化・強調化)
肋骨は十二対ありますが、すべてが胸骨まで届いているわけではありません。上の七対は肋軟骨を介して直接つながり、続く三対は上の肋軟骨に合流して間接的に届きます。最後の二対はどこにも届かず、前方で終わります。浮遊肋と呼ばれるこの二対の先から下、腸骨の縁までのあいだが、骨で囲われていない領域です。体側のその部分を、日本語は「脇腹」と呼んできました。名前の作りを見れば、中心を指す語に周縁を指す語を冠した複合になっています。
「わき」はもともと腕の付け根の窪みを指す語で、「腋」の字が当てられます。この語は身体を離れて、中心でないことを表す語彙へ広く伸びました。脇道、脇役、脇見、脇に置く、脇が甘い——いずれも主たるものの外側という位置関係を語っています。一方の「はら」は、日本語で最も内面に近い部位です。腹を割る、腹に一物、腹が立つ、腹を決める——決意も本心も怒りも、この語を通ります。慣用句の数を比べれば、「腹」を含むものは数え切れないほどあり、体側を指すこの複合語を含むものはほとんど見当たりません。中心には言葉が集まり、その縁には集まらないのです。
日本の当世具足には、脇引という部品があります。胴の脇の隙間を塞ぐために追加された小さな板で、胴だけでは守りきれない場所があることを、防具の側が認めた形です。西洋の板金鎧でも、腕を動かすために脇の下は完全には覆えず、鎖帷子を重ねるなどの処理が取られました。可動性と防御は交換関係にあり、動かす必要のある場所は必ず薄くなります。骨格の設計も同じ制約を受けています。呼吸のために胸郭は膨らまなければならず、体幹をひねるためには側面が硬すぎてはいけません。骨の代わりにこの領域を支えているのは、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋という三層の筋です。三つの層は繊維の走る向きがそれぞれ違い、斜めに交差しながら重なっています。板を一枚置く代わりに、向きの違う布を重ねて張るという解き方です。
身体が閉じきれないという事実は、哲学の側では欠陥ではなく条件として扱われてきました。生きている身体は、空気を取り込み、食物を通し、熱を逃がします。開口部と薄い場所を持つことは、代謝を続けるための必要条件です。完全に閉じた身体は、外界と何も交換しない身体であり、それはもう生きていません。有限性とは、能力の上限のことではなく、外へ向かって開いていなければ持続できないという構造のことです。守りの薄さは、その構造が体表に露出した箇所だと言えます。
自分の体側のこの部分は、自分ではよく見えません。鏡を使っても、正面を向いたまま側面を見ることはできず、手は届くのに視野には入らない位置にあります。他者の側からは、そこはよく見えます。承認という言葉が問題にしてきたのは、まさにこの非対称でした。自分では確かめられない輪郭を、他人の目と手が先に知っている。「わき」という語が中心でなさを意味するようになった経緯には、そこが守りの薄い場所であったことも関わっているのでしょう。守りが薄いということは、接触の起こりやすい場所だということでもあります。
文: hakadoru.ai 編集部
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